きのうのこと

すてきなあの頃へ

青春の声がきこえる

昔のことを思い出すとき、やっぱり先に浮かんでくるのはいい思い出で。

嫌な思い出は生きてく上で邪魔だから、ある程度経ったら忘れてしまうように思います。
私はメンヘラですが、そんなに悲観的ではなくて。
まあ、もう10年近くメンヘラやってれば悟りも開けてくるわけですけど。
 
そんな話はさておいて。
私にはどうしても忘れられない思い出があります。
忘れたくない、忘れられない思い出。
 
そんな、以前からちょいちょい書いていた中学時代の初恋の話を書こうかなと思います。
 
物凄く独り善がりで、かつ自分専用メモみたいな所もあるので、人の色恋沙汰になんか全く興味ないですわって方は踵をお返しくださいな。
 
 
私は既婚者ですが、今まで多くの人に「初恋の人と結婚した」と言ってきました。
まあまあそれはそれで間違ってはいない…と思うのだけど、よくよく考えたら本当の初恋って今の旦那じゃないのですよね。
話盛ってました。
スミマセン。(てへぺろ)
 
そんな感じで記憶を遡ると、中学生のときの片思いに行き着きます。
そのときのことを思い出すと、なんだかむずがゆくなって発狂しそうになります。
甘酸っぱすぎて吐きそうです。
 
中学1年生のとき、私はある男の子に少し特殊なかたちで恋に落ちました。
名前も顔も知らない子でした。なんと存在すらも知らなかったのです。
そんな人にどうやって惚れたのかというと。
 
それはずばり、声です。
 
私の通っていた中学校には放送委員会というものがありまして。
昼休み、給食の時間に自分の好きな音楽を15分だけ流せるという特権を持った委員会。
最後に曲名と担当者を言って終わり。
給食は放送室で食べる。
保健委員が今日の献立を読み上げるのを後ろで笑かす。
あまりにはっちゃけると先生が放送室に飛んでいき、怒られている様子が全校に放送されちゃう。
 
こんなイメージ(?)の放送委員会に、彼は所属しておりました。
 
1年生の梅雨くらいだと思います。
当時図書委員だった私は、給食を食べながらぼんやりと音楽を聴いていました。
いかにもテキトーに選んだんだろうな~っていう選曲だったと記憶しています。
好きな音楽かけられるって羨ましいな~、とか、放送室ってかっこいいよな~とか思いながら、もさもさとパンを貪る私。
15分間の音楽の時間が終わると、いつものように放送委員のアナウンスが流れました。
 
いや。
私にとっては、いつものことではありませんでした。
 
それは初めて聞く声で、酷く掠れた、男子の高めの声。
それもそのはず、だっていつもの人と違うもの!
その声を聞いた瞬間、私の中でなにかがざわめきました。
それは紛れもなく、恋愛感情でした。
 
さて。
そんな経緯で恋に落ちたわけですが、私はいっさい彼のことを知りません。
放送でゲッツした情報は、彼の名前と学年、クラスだけ。
勝手なイメージで先輩かと思っていたら、なんと同じ学年でした。
同じ学年にいたのに、存在すら知らなかったのです。
まあ、別な小学校から来た違うクラスの男子なんて、1年の初めに把握してる方がキモイけどね。
人数も多かったし。
 
幸いなことに、私には同じ小学校だった放送委員の友達がいまして、その子とは今でも親友と言えるほど仲がよいわけで、だから必然的にその子に彼の情報を聞きまくるわけです。
ですが彼女も別な小学校からきた違うクラスの男子なんてryなので、彼女が所属する吹奏楽部の子から情報収集。
友達の友達から友達を介して情報を得る。
青春だな〜。(?)
 
そこで明らかになる彼の素性を聞いて(なんかワルそう)、存在すら知らなかった理由がさらに見えてくる。
 
そう。
 
彼はとんでもない陰キャラなのでした。
女子にも男子にも相手にされないようなグループにいて、目立たなくて、地味な陰キャラ。
別な小学校の男子でも、多少目立つ子は覚えるもんね。
 
そんな感じで、私が得た彼の情報は、たったこれだけでした。
 
・声ががらがら
・声が大きい
・口が悪い
・勉強はできない
・割と明るい、やんちゃ
・背が低い
・卓球部
・いつもジャージ
・常にジャージの上をインしてる(冬用のでも)
・顔はふつう
・おうちは畜産農家
・地元では有名な名字、多分いいお家柄
 
これだけ。
最初から最後までこんな情報だけしか持っていなかったのに、私は彼が大好きでした。
大好きで大好きで大好きでした。
 
まともに喋ったことはありません。
同じクラスになったこともありません。
合同授業で、斜め前に座っていたのが一番近い距離でした。
その時に彼の机から飛んできた、2mmくらいの折れたシャーペンの芯を大事にしてました。
掃除当番の場所が近い友達に生徒手帳を渡して、「彼の発言ならなんでもいいからメモってきて」とお願いしたり、ほうきで遊んでる彼を遠くから眺めてはわはわしたり、そんなことしかできませんでした。(キモイは褒め言葉)
 
2年になって私も放送委員に入ったけれど、その時は一緒の委員になれたのか、もう覚えてないな。
とにかく接点が皆無なのです。
幸福の女神が全く微笑まないのです。
 
そんな恋心も、私が不登校になるうちにだんだんと薄れていき。
学校にこない私を気遣った友達からの手紙にはたくさん彼のことが書いてあったけれど。
なんにもないまま。新しい好きな人ができ。
バレンタインも告白もないまま。
私の初恋は終わりました。
 
きっと、彼は私のことなんか覚えてないだろうな。
合唱祭の伴奏した人って言えばわかってくれるかな。
私が彼を好きだったことなんか微塵も知らないんだろうな。
 
中学卒業後の彼のことはまったくわかりません。
成人式でも会ってません。
もう二度と会えないかも知れません。
そう思うとすこし切ないのです。
 
中学の卒アルをなくしたので、写真もありません。
友達が、実家のほうの駅でたまに見かけると言っていました。
全然変わってないって。
私はたぶん、いま会っても全然変わってないって言えないな。
だって、なにも知らないもの。
 
ああ。せつない。
自分勝手に感傷に浸って申し訳ない気もするけど、好きだったなあって気持ちを思い出すと、否が応にもせつなくなります。
泣きそう!
 
声って不思議ですね。
彼の声は私の青春で、それが私に向けられたものじゃなくても、彼の声が聞けただけで、「今日は良い日だ」って本気で思っていた。
姿が見えないのに声だけ聞こえるのも、聞いてるだけしかできないのも、せつなかった。
好きだったなあ。
また聴きたいなあ。
 
思い出話も悪くない。
でも、あまりにもなんにもなさすぎた。つまらん青春。。つまらん記事。。
そして、私は今でも彼の事が好きなんだなあとかいう無駄な気持ちに気付いた。
だからどうってことはないけどね。。
 
 
余談。
彼のおうちはググるとすぐ出てくるし、普通に買い物として行けるし、もしかしたら家業継いでいたりして会えるかもしれないのだ。
会いたい。会いたくない。会いたい。会いたくない。
 
いや、勇気がねえよ…
 
 
はぁ。。
 
 
乙女ゲーやるか。。